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2017.2.10

新書・『モンゴル人ジェノサイドに関する基礎資料(9)-紅衛兵新聞(一)』

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新書・『モンゴル人ジェノサイドに関する基礎資料(6)-被害者報告2』
2014.1.29

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隠され続けている大虐殺=モンゴル人ジェノサイド


隠され続けている大虐殺=モンゴル人ジェノサイド:一九六六年夏、毛澤東と中国共産党主導の文化大革命が勃発した。 その一年後の一九六七年末から一九七〇年夏にかけて、内モンゴル自治区では多くのモンゴル人たちが逮捕、粛清された。彼らに冠された「罪」は、「内モンゴル人民革命党員」だった。この「内モンゴル人民革命党」には「偉大な祖国中国からその固有の領土である内モンゴルを分裂させようとした歴史がある」、と断罪された。犠牲者の数については、諸説がある。 内モンゴル大学の教授郝維民が編纂した『内蒙古自治区史』(1991)は、27,900人が殺害されたとする。 マカオ大学の程惕潔(程鉄軍)教授と内モンゴルの著名な紅衛兵のリーダーである高樹華は、著書『内蒙文革風雷』(2007)のなかで、約50万人が逮捕され、2~3万人が虐殺されたと計算している。 ニスレ(尼斯勒)は最近、逮捕者の数は約100万人に上り、死者の数は5万人に達するとの見方を示している。いずれにしても、真相は不明のままである。一つだけ言えるのは、この「内モンゴル人民革命党員を粛清する」事件たるものは、モンゴル人のみを対象とした大量虐殺である、ということである。それは、ジェノサイドだった。言い換えれば、モンゴル人だから、という唯一の理由で殺害されたのである。 犠牲者の数を確認するのには、中国政府の情報開示を待つしか方法がないかもしれない。しかし、中国政府の情報開示を待つ以前にも、研究者たちや良識的な市民たちにはやっておかなければならない仕事がある。それは、この事件を世界に知らしめることである。世界はまだ、「モンゴル人ジェノサイド」の実態を知らない。日本を含む世界各国の「進歩的な知識人」たちはかつて文化大革命を絶賛していた。はたして、数々のジェノサイドを推進してきた文化大革命が謳歌の対象であってよいのだろうか。 「中国におけるモンゴル人ジェノサイド」の実態について考えることは、我々人類の二〇世紀について考えることを意味している。 1948年12月9日、国連総会は「ジェノサイドの防止及び処罰に関する条約」(略してジェノサイド条約)を採択した。「ジェノサイド条約」の第二条の規定は以下の通りである。 この条約において集団殺害とは、国民的、人種的、民族的又は宗教的な集団の全部又は一部を破壊する意図をもって行われる次の行為をいう。 a)集団の構成員を殺すこと b)当該集団の構成員の肉体又は精神に重大な危害を加えること c) 集団の全部又は一部の肉体的破壊をもたらすために意図された生活条件を集団に故意に課すること d)集団内における出生を妨げることを意図する措置を課すること e)集団の児童を他の集団に強制的に移すこと。 中国共産党が発動したモンゴル人ジェノサイドの実態は、以上で示した国連による「ジェノサイド条約」の規定とすべて合致している。 大量虐殺だけではない。一九六九年五月、内モンゴル自治区東部の三盟と西部の三旗がそれぞれ隣接する漢人とムスリムの省(自治区)に分け与えられた。モンゴル人たちを「分けて統治する」政策の導入である。モンゴル人の領土が再び自治区に返還されるのには、一九七九年まで待たなければならなかった

更新情報

2013.3.15 | 研究

静岡大学の楊海英氏が編集しているシリーズ「内モンゴル自治区の文化大革命」の第五巻がこのほど風響社から出版されました。第五巻は「被害者報告書」からなります。ここで、第五巻内の解説文の一部を抜粋して紹介します。 内モンゴル自 [...]

2013.3.14 | 記録

殉難者の家族の証言     元内モンゴル工科大学動力科学の大学院生で、後にアメリカ・ハワイ州に移り住んで風力の研究に従事している騰和先生の話。     私の母(名前は淑紫。モンゴル族)は、もとシリンゴル盟党委員会事務局の [...]

2013.3.6 | 研究

2012.8(PDF) 中國の民族問題研究への新視座― 「植民地支配と大量虐殺、そして文化的ジェノサイド」

2013.2.19 | 研究

中国共産党によるモンゴル人ジェノサイド実録        アルタンデレヘイ 原著          楊 海英 編訳 前 書 き 隠され続けている大虐殺=モンゴル人ジェノサイド 一九六六年夏、毛澤東と中国共産党主導の文化大 [...]